Proven photograph
- Year
- 2026
- Medium
- 水溶紙、インクジェットプリント、木製パネル
"私は常に、他者の中に自分が存在しているのかを気にし、確認したくなります。 他者の中に自分の存在が確認されたとき、私はこの世界に存在していることを実感します。 ロラン・バルト は著書『明るい部屋』の中で、写真の本質は〈それはかつてあった〉を証明することであると述べています。 写真に写る私を見たとき、存在していることが証明されると同時に、私と撮影者の関係性が立ち上がります。そしてそれは、撮影者の中に私が存在していたという一つの証明でもあります。 しかし、その写真が失われたとき、撮影者の中に存在していた私を示すものも同時に失われます。たとえ写真が残っていたとしても、時間の経過とともに撮影者の中での私の存在は薄れていきます。 そして私は再び、自分の存在を他者を通じて確認したくなります。 本作では、撮影された自己像を自ら曖昧にし、証明としての機能を手放します。 崩れかけた像は、撮影者の中に存在している「私」が時間とともに薄れていく様子として現れます。 鑑賞者はその曖昧な像の中に人物の痕跡を探そうとします。その視覚的な探索の過程は撮影行為(被写体の探索)と重なり、像と鑑賞者のあいだに新たな関係が生まれる瞬間を提示します。



